アロマフルな話 – きゅうり

時には、野菜の色々な話をしていきたいと思う。
普通には知られていない、でも面白い、おいしい話。当園自慢の野菜の話。
アロマフルな話、1回目は旬を迎えている「きゅうり」です。

当園自慢のきゅうり
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きゅうりはとにかく、鮮度がものを言う野菜。
野菜で鮮度は大事 ― そんなことは当たり前と思われるかもしれませんが、採ったばかりの新鮮なきゅうりを食べられたら、その意味を改めてお分かり頂けると思います。

採り立てのきゅうりはとにかく甘く、みずみずしい。これは普通に出回っているものとは全く違う点、経験できない点ですね。逆に、時間が経ったものは、甘さが抜けていて、どちらかと言うと、アクっぽい苦さが感じられるようになります。

また、当園のものは特に夏の始めのきゅうりは昔の品種を使っており、きゅうりらしい、しっかりとした香りが特徴です。このきゅうりを日頃食べている自分としては、全く他のきゅうりを食べる気になれなくなってしまいます。

他に当園のきゅうりの特徴としては、地這い栽培で作っており、陽の光が当たらない地面側は、黄色くなっています。一部色が薄いのは異常ではありません。自然の醸し出したグラデーションをお楽しみください。また、曲がりが強いのもその様になってしまいます。

曲がりの話がでたので、時々曲がっているきゅうりの方が美味しいと思われることもあるようですが、半分は正解です。基本的に同じ品種であれば、曲がっていても味は変わりません。但し、明らかに変な曲がり方をしているものは、生育に異常があった印で、その場合は、味も変なように感じられます。あと、最近のまるで食べ物でないかのような真っ直ぐな品種は、食味がよくないこともあるかもしれません。

あと、きゅうりの大きさについてですが、きゅうりはものすごい速さで大きくなるので、朝と晩では大きさが違い、1日採り逃すとヘチマになってしまいます。専業の農家さんでは、朝昼晩の1日3回、収穫されているところもあるようです。当園では、1日1回の収穫のため、大きさにばらつきが出てしまいますが、大きいのも小さいのも美味しくお召し上がり頂けます。

大きいものはどちらかというと酸味が出てきて、場合によっては皮が固めになることがあります。きゅうりではなく、瓜に近くなるわけですね。炒め物やスープにするととても美味です。我が家ではもっぱら中華風の味付けで使います。もちろん、生でサラダに使っても、採れたてであれば、全く問題ないと思います。一方、小さいものは、よりやわらかく、甘さが強いと思います。漬け物などにはより向いているのかもしれません。

あまり一般にはしられていないきゅうりの話でした。
とにかく、新鮮で美味なきゅうりをぜひ一度はお試しください。