春の季節

3月に入り、まだ寒い日が続くものの、随分春らしくなってきた。
新しい命の息吹を感じ、新しい一年の始まりを感じるこの時期は、自然と心が躍る。一日毎に強くなる陽射しは、気持ちさえも明るくする。これから忙しくなるのを恐れているのではあるが、不思議とやる気が湧き、期待感と充実感が溢れてくる、実に幸せな季節である。

播いた種が一斉に芽を出す、その美しさに心惹かれる。ばっちり揃ったときなどは嬉しさで胸一杯になる。春は、春に採るものだけでなく、夏の野菜の苗も育てている。それらの苗がすくすくと育っていくのを見るのも実に嬉しいものだ。万一、逆になった場合は実に落ち込むのではあるが。苗半作、いや、苗七分、八分作と言われるほど大事な苗作りにおいて、気合いが入るのは自然の成り行きなのかもしれない。

良い一年にしよう。良く出来、良く採れて、体調を崩すことなく元気で働きたい。
信心などこれっぽっちもない自分でも願いを懸ける。
自然相手に仕事をしている者の、自然な祈りなのかもしれない。
それもこの季節の影響なのだろう。
幸せな春。